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見ているものと脳の関係 という話

  • monobio
  • 2020年10月21日
  • 読了時間: 3分

僕たちが見ているものはただ眼球が捉えたものではなくて、脳が情報を整理して理解したものを見ているという話を書いてみます。


じゃあ実際に脳はどんな工程でものを見ているのでしょうか。


まずは超ざっくり結論から

脳がものを理解するためにはそれぞれ得意な部分で分担作業をしている

まずは眼球から脳に情報が至るまでのプロセスなんですが、

眼球にある、「角膜と水晶体」から「網膜へ(ここで電気信号に変換)」

「視神経」を通して「脳」に至るということらしいです。

【角膜・水晶体】→【網膜】→【視神経】→【脳】という感じらしいです。


このときに眼球が受け取る情報は視覚の場合は「光の刺激」として受け取られて脳が理解できる電気信号に変換されるそうです。





では脳に入ってからの信号の処理のしかたについてなんですが、脳が視覚を処理する

メカニズムを「視覚経路」なんて呼び方をするみたいです。


脳に関する場所を表す言葉って本当にややこしい言葉が多いのでこちらもざっくりと

まず網膜で電気信号に変えられた情報は「後頭葉」の一次視覚野へ伝えられて、ここで

情報をまずは受け止めて、二次視覚野へと情報が伝わり、そこから更に情報を2つに分けて

「側頭葉」と「頭頂葉」へと分けられます。


側頭葉が得意なのは見ている情報の形状、外形を認識すること

頭頂葉が得意とするのは物体との距離を測ること、位置を知ることなんだそうです。




そこから更にものを理解、つまり認知するために情報は側頭葉から海馬(記憶に関わるところ)や扁桃体(情動に関わるところ)へと出力されるそうです。

頭頂葉からは前頭葉へと送られて、そこで初めて僕たちは見ているものが何であるかを認知

するというプロセスに至るというのです。


ざっくりまとめると

目が捉えた情報は 脳の後ろ側から前に向けて得意な情報処理をさせていってものを認知する ということになるでしょうか。

【後頭葉】→【一次視覚野】→【二次視覚野】→【頭頂葉】→【前頭葉】

                     →【側頭葉】→【海馬・扁桃体】

が本当にざっくりとした情報処理のメカニズム、専門家が見たら怒られるくらいにはざっくりしているので、詳しく調べて行けばより視覚と脳と認知の関係は理解できると思いますがここでは概要だけかいつまんじゃいます。

    


【テーブルの上にあるりんごをとる】

僕たちにとってこの行動はとても単純で本当に何気ないなんのことはないことですが、
実はこれだけでも脳は色んな情報をそれぞれが得意とする部分に分けて、理解をして行っているってことですね。
まずはりんごから出ている光の情報をキャッチして、そこから外形を把握して、りんごとの距離を測って、りんごという情報(概念)が記憶にあるかたしかめ、そしてそれがりんごであるという認知をして、
初めてテーブルの上にあるのがりんごであり、それを手に取るための情報を処理して手を伸ばせるということですかね。

なんで、ここらへんでどっか脳の機能がおかしいと、簡単なことが難しくなることは
珍しくないですね。

俗にいう認知症、なんてものだったらそれがりんごかわからない、
側頭葉が損傷してたら形状がよくわからない
頭頂葉が損傷してたら距離がわからずつかめない
そもそも腕を怪我してたらりんごがつかめない

僕らがいま普通にテーブルのうえにあるりんごをとることができているのは奇跡的なことなのかもしれませんね。
 

そんな今日のひとりごとでした。

 
 
 

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