MONO BIO
Artificial tree × cognitive science
人工樹×認知科学
生きていると人の脳に認知される人工樹づくりを目指して
「人はどのように生物と無生物を判断しているのだろう」
そんな疑問から人が植物を認識するメカニズムを取り入れた
人工樹を作りはじめました。
* MONO BIOが目指すもの
MONO BIOは本来、植物が空間に与える付加価値を損なわないよう植物の持つ有機的情報量を
可能な限り再現して人工樹としてではなく、植物として見たものに認知される仕組みを
認知科学という分野から取り入れています。
ただ人工樹が作りたいのではなく、MONOS =唯一の BIOS=生物 として
人の脳の中で「生きている」と認知される人工樹
職人の勘やセンスに頼らずに、科学的、統計的なメカニズムで心地よいとされる見た目の人工樹が作りたいのです。
あなたの提案の選択肢を増やし、提案に自由と付加価値を与えるため
植物と空間に携わる人のために「プロユース限定」で始めました。
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認知科学から見た生物性とは
アニマシー知覚
人が知覚した対象から生物性を感じる反応を「アニマシー知覚」と呼びます。
生物らしい外見や特徴の判断プロセスは二つの要素からなると言われています。
遺伝的要素
例外を除き、脳を持つ生き物は自ら食べるべきものを種の持つ遺伝、あるいは
個体の生存本能に則り半ば自動的に選択する能力があるとされています。
知覚対象の生物性を認知できなければ食べるべきものがわからないためです。
しかし魚はルアーを本物の魚と勘違いすることもあり、人もまたテレビ画面に映った
粒子の集まりを見て人や生き物だと感じてしまいます。
一つには生物には知覚した対象がある目標に向かっているという認識「目標指向性」を
感じることで生物ではない対象であっても生物的だと脳が錯覚するといわれています。
生き物には遺伝的に生物が発している運動性や成長性という信号を生物的だと感じるメカニズムが仕込まれているようです。
カテゴリー化
人は知覚した対象を認識する際に、しばしば自分の持っている知識から作成したカテゴリー
に当てはめて生物か無生物かを判断しています。
例えば、空を飛ぶ、羽がある、黒い、クチバシがある、という言葉から
カラスという鳥が連想されるのはカラスという対象のカテゴリーを自ら無意識的に作成しているからだという事です。
では植物ではどうでしょうか。
植物が持つ特徴の共通認識としては一般的に5つにほどに分けられるのではないでしょうか。
1.動かない 2.緑色 3.光に向かって伸びる(目標指向性) 4.根、茎(幹)、葉に分かれる
5.個体によって形が違う(固有性)
既存の人工樹には5.固有性 を表せているものが少ないように私は感じています。
そのカテゴリーから外れる対象から入ってくる情報量は、本来の情報量との齟齬が生じてしまい
認識に合わないことで違和感を感じることがあります。(不気味の谷現象)
認知科学が示す、人の理解の構造を把握することで
人工樹という分野に既存のカテゴリーに当てはまらない新しい価値観を付与することができると
私は考えています。